中国茶博物館
先史の文化
10000年前の上山文化遺跡、7000-8000年前の跨湖桥文化遺跡、6000-7000年前の河姆渡文化遺跡、6000年前の馬家浜文化遺跡、4000-5000年前の良渚文化遺跡、これらは浙江省の先史文化の傑出した代表である。上山文化遺跡は長江の下流と東南沿海地方に今まで一番早く発見された新石器時代の文化遺跡である。浙江省余姚市の河姆渡文化遺跡に発見されたのは、保存状況のよいもみ、ほぞ構造がはっきりした木部材、鮮やかな色がある漆碗、心震わすメロディーが吹ける陶笛、骨の呼び子などの文化財である。良渚文化は発達した黒陶器の製作工芸と玉器の製作工芸によって名高い。早期の大規模的田畑を耕す農業、大型建築工程と社会的組織形態が存在していた上山文化、河姆渡文化、良渚文化の発見は長江流域も中華文明の発祥地であることを証明した。
文化財?古跡
浙江省の文化財?古跡が多い。全省では国家級歴史文化名城が6つあり、杭州、寧波、紹興、衢州、臨海、金華。杭州の六和塔、岳飛墓、寧波の保国寺、天一閣、紹興の古繊道、大禹陵、衢州の南宗孔廟、湖州の飛英塔などの全国重点文化財保護部門が131箇所を数え、全国5位となっている。
浙江省は中国博物館事業の中で比較的に発展がはやい省である。今は各種の博物館、記念館は140余箇所がある。国有の館蔵文化財の総数は79万余件がある。浙江省博物館の前身――浙江省立杭州博物館は1929年に開館し、早い時期に設立した博物館の1つであり、今7.3万余件の館蔵文化財を収蔵している。中国シルク博物館、中国茶の博物館、杭州南宋官窯博物館、胡慶余堂漢方薬博物館、河姆渡文化博物館、良渚文化博物館などの博物館は中国の博物館の中に鮮明な特色がある存在である。
浙江省の蔵書は古来よりその名が知られている。寧波の天一閣、杭州の文瀾閣、湖州の嘉業堂、瑞安の玉海楼などの知名蔵書楼は古文献の保存、人材の育成、学術の促進などの方面で大きい役割を果たしてきた。明朝の嘉靖四十年に(1561年)建て始める天一閣は中国現存する最古の私人蔵書楼である。
戯曲と演劇
越劇は中国の主要な演劇の1つで、 20世紀の初めから浙江省嵊(しん)県(今の嵊州)に発祥した。メロディーは優雅で叙情的なものである。早期に女優だけ演じて、新中国が成立した後女優と男優がいっしょに演じるのを提唱して、越劇が速く発展を得て、日に日に国内一番影響力がある地方演劇になっている。影響力がある越劇のレパートリーは『梁山伯と祝英台』、『紅楼夢』、『祥林兄嫁』などである。改革開放以来、“小百花”をはじめ浙江省越劇団体は次々と立ち上がって、『西廂屋』、『五女祝寿』、『陸遊と唐琬』、『蔵書の家』などの優秀な劇を創作し、公演した。
浙江省は劇の歴史が長く、“南戲”という古い地方劇もここで誕生した。いまは、越劇を除いて、ともに婺、紹、甬、姚、湖などの多種類の地方劇が生きている。
書画と蔵書
浙江の書画芸術は中国書画史に重要な地位を占めている。歴史に王羲之(おうぎし)、呉鎮(ごちん)、趙孟穎(ちょうまんえい)、呉昌碩(ごしょうせき)などの浙江省出身の書画名人がいて、現代に黄賓虹、潘天寿、沙孟海などの知名書画家がいた。1928年成立した中国美術学院(前身が国立芸術院)は、中国で一番早い美術高等教育学校で、今は芸術家のタマゴを輩出するところである。1904年に成立した西泠印社は中国で最も早い印学研究を主とした学術団体と金石書画の専門出版機構であり、国内外に名高い存在である。紹興?蘭亭は東晋時代(317-420年)の大書道家王羲之(おうぎし)がかつてここで『蘭亭集序』を揮毫し書いたので、中国の書道聖地になった。
浙江省は中国近代図書館の創立においても、比較的に早い省の1つである。全省は県レベル以上の公立図書館が92箇所があって、蔵書量が516万冊余りである。
民間芸術
濃厚な風土が多彩な民間芸術を育んだ。“三彫一塑”――東陽の木彫り、青田の石彫り、温州の黄楊木彫りと瓯塑は国内外に名高い。このほか、切り紙、刺繍、染織、編み物なども名物である。嘉興秀洲、寧波慈渓と舟山の農民画と漁民画はその代表的なものである。民間の舞踏、音楽、器楽、戯曲、大衆演芸も特色がある。国家が公表した国家レベルの無形文化遺産保護代表作品の中に浙江省のものは37種目と42の保護部門に入れられ、入選数が全国で1位を占めている。